Philosophy

使命を果たすために、研究を重ねる

グリーンファーム久住のウェブサイトを
ご覧いただきありがとうございます。
代表取締役の荒牧大貴と申します。

鶏の飼育、鶏卵生産、
そして会社経営の上で大切にしていることを、
僭越ながらお話しさせていただければと思います。

「鶏に酬る」

グリーンファーム久住の中心は人間ではなく鶏です。
私たちの仕事は、鶏という生き物の命があって初めて成り立つ
という事を常に心に置いています。

ドライに聞こえるかもしれませんが、
鶏たちはたまごを食べたいという”人間の都合"のために
産まれて来てもらったわけです。
この現実に、私たち養鶏場は
”鶏に酬いる”責任があると考えています。
つまり、やってきた雛たちが1羽でも多く育ちあがり、
高い品質のたまごを産み初め、
最後には1羽でも多く出荷の日を迎えられるようにする。
このために日々研究を重ね、妥協をせず、
少しでも良い方法を探り続ける。
どこまでもこの会社は鶏が中心である、
この考えが創業依頼息づく当社のDNAです。
その繰り返しの先に、働く私たちの生活の安定や
地域活性化のための活動といった
人間の活動が行えるのだと思います。

「鶏ふんを信じ切れるか」

よい鶏に育つかどうかの肝は、鶏ふんの取り扱いです。
グリーンファーム久住の平飼い鶏舎では
鶏ふんが鶏舎内でそのまま堆肥化され栄養や微生物が豊富な土となり、
その土を鶏がついばむことで体調が整うという循環を構築しています。
平飼い鶏舎の床をスコップで掘ってみると、
50cm程もこの鶏ふんの層が続いています。
厚い層があることで
多少の水分量の変化や悪玉菌に負けない強い土壌が出来上がり、
鶏の健康に有益な環境を保ち続けることが出来ます。
この鶏舎内での堆肥化は、環境への負担が少ないことも特徴です。
一般的に堆肥化には重機や電力を大量に消費する撹拌機を使用しますが、
この鶏舎では鶏がその仕事を全てやってくれます。
つまり、鶏舎内を駆けまわり、掻くことで自然にかき混ぜられ、
発酵が促進されます。
堆肥化された鶏糞はさらさらと乾燥しており、
腐葉土のような香りがするのみで悪臭は全くしません。
通常はすぐに除去されてしまう鶏ふんですが、
私たちはその力を信じ、活用することで鶏の健康を守っています。

「鶏にも自然にも、
して人間にも良い環境づくり」

どこかに無理がかかる仕組みはいつか限界が来ます。
人間や機械はもちろんですが、生き物や自然も同じで、
どこかにかかった負担は必ずしわ寄せが起こり、
最終的には自分たちに巡ってくると考えています。
その為、鶏、自然、働く私たち、
そして地域やお客様など全ての繋がりが調和し、
無理なく長く営み続けられる環境づくりを心掛けています。

例えば、平飼い鶏舎でのびのびと育った鶏は、
病気にかかることが少ないため、治療の手間も薬の費用も必要ありません。
鶏ふんは自然の力が勝手に堆肥化してくれ、
処理の手間がかからないだけでなく、
鶏はますます健康になり悪臭もしません。
人も同じで、仕事も大切ですが、社員一人ひとりには家族がいて、
それぞれの家庭や地域での役目もある。
皆が働き続けやすい職場であり続けられるよう、
常に改善と工夫に取り組んでいます。
鶏たちにとって、自然にとって、人間にとって
良い循環を心掛けることで、会社の運営が安定し、
その結果、お客様には高品質なたまご、商品、サービスを
安定してお届けできるのだと考えています。

創立時のメンバー

「地域と共にあること」

1963年、私の祖父である荒牧光がここ大分県久住の地に養鶏産業を導入しました。
戦後まもなく貧しさが残る当時、地域の主要産業は米や麦の栽培でした。
そんな中、付加価値を産み地域振興につながる産業をつくろうと、
地域の15戸と共に養鶏事業をスタートさせました。
地域全体で、共に豊かになろうという思いを込めて協栄養鶏組合と名付けました。
協栄養鶏組合は平飼い飼育での有精卵生産を最大の特徴とし、
その品質の高さから食用のたまごというよりはむしろ、
種鶏卵や人間が接種するインフルエンザワクチンの原料卵として
日本の公衆衛生を支えてきました。
1992年に生活協同組合向けの契約農場設立のご依頼を頂き、
それまで培った経験を生かしながら
飼料や環境への安全性にこだわったたまごを生産する新規法人として
グリーンファーム久住が設立されました。
地域貢献という当初の理念は、地域内への高品質な食材提供や、店舗事業の展開、
長く安心して働ける職場の整備などの形で
グリーンファーム久住にも引き継がれています。

「グリーンファーム久住の約束」

環境配慮の考え方や、動物福祉(アニマルウェルフェア)、持続可能性という言葉が一般的になった昨今、
グリーンファーム久住が実践してきた考え方が、より社会のお役に立てる時代が到来したと感じています。
自然に負担が少なく、鶏も人間ものびのびと能力を発揮してそれぞれの仕事を全うし、
社会にも喜んでいただく。絵空事だと笑われるかもしれませんが、
私たちは本気でその理想に取り組んでいます。
過疎化と高齢化が進む地域にありながら、グリーンファーム久住の従業員の平均年齢は30代。
県外からの移住者も多く働いています。
これからも引き続き日々鶏たちと向き合いながら、
環境に優しく、地域に、社会に、お客様に喜ばれる会社を目指して歩んでいきたいと考えています。

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